東京支店 主任
村井 瞬
2014年入社
東京支店 主任
村井 瞬
2014年入社
2019年からの5年間、インドネシアの首都ジャカルタに赴任し、現地法人スタッフのマネジメントやインドネシアでの自動車・バイク部品メーカーの営業を担当していました。インドネシアは自動車・バイクのローカルシェアが高く、必然的に地元企業へのビジネスの比率も高くなります。売上の大きい日系企業の案件をベースにしながら、多様なお客様に提案する機会を得られました。
とくに印象に残っているのは文化面、とくに宗教の違いです。インドネシアは9割がイスラム教の国。ラマダンの時期には、自社のローカルスタッフはもちろん、お客様であるメーカーの生産効率が目に見えて落ち、対応も後手後手になってしまうことも。世界的なコロナウイルスの蔓延もあって、ビジネスを推進することには大きな苦労が伴いましたが、日本では想像もできないような経験は、私の視野を大きく広げてくれました。ローカルスタッフたちと力を合わせ、お客様の課題解決に向き合う日々は、とても充実したものだったと言えます。
国境や文化、商習慣の違いを乗り越えて、「確かな信頼」を育めたことです。そのために私が心がけたのは、彼らの文化を理解し、インドネシアに溶け込むことでした。イスラム教の成人男性は髭をたくわえて一人前と言われるため、自分も髭を生やしてみたこと。ビジネスに使われる英語ではなく、現地のインドネシア語を学んだこと。そうした小さな行動が、心と心の絆を育んでくれたのだと思っています。あまりに溶け込みすぎて、現地の街頭インタビューを受けた時は、インドネシア人と間違われたほどです。
日本式を押しつけることなく、ローカルスタッフの独り立ちを促す。お客様の手助けをすることで、売り上げを向上させる。一つひとつの仕事の成果を実感できたのは、帰任するタイミングでのことです。現地のスタッフからは「またすぐに来てくれ」と涙を流され、お客様からは「是非うちにきて欲しい!」と引き抜きの誘いがあったほど。自らの仕事や人柄を認めてもらえたことは何よりの喜びでした。インドネシアでの5年間は私の人生において、かけがえのない財産になったと思います。
個人の裁量が大きく、若手のころから大きな案件を担当させてもらえることが、名古屋電気の大きな特長です。私自身、非常に大きなやりがいを感じながらキャリアを歩むことができています。もともと海外志向が強かったわけではありませんでしたが、海外赴任のチャンスをいただけたことで、通常では経験できない仕事や成長を手にすることができたと考えています。
また、名古屋電気では、一人ひとりが別々の会社を担当しているため、取扱製品や取引規模が異なっています。業界や販売製品が各々で違うため、同じ部署でもそれぞれが別の営業活動をしているのです。互いが競合する存在ではないからこそ、他人へのアドバイスも自分の不利益になることはありません。名古屋電気のカルチャーである「風通しのよさ」や「良好な人間関係」は、そうした営業特性によって実現している側面もあると思っています。これらの魅力が、一人ひとりの成長を後押ししてくれていることは間違いありません。
ずっと日本で働いていたら、インドネシアでのさまざまな出会いはありませんでしたし、マネジメントを経験するのも「もっと先の未来」になっていたでしょう。私にとって、インドネシアでの駐在生活は「大きく背伸びをする機会」だったように思います。入社時の社長面接で、何となく「海外も行けます」と答えてはいたけれど、言葉ができるわけでもないし、他に適任者はいくらでもいた。そうした中でこの機会をいただけたことを心から嬉しく思います。
だからこそ、私はこの海外赴任を通じて得られた経験や知識を周囲に伝え、組織を成長させる役割を担わなければいけないと考えています。中堅世代として、後輩たちの挑戦を後押しできる存在でありたいですし、自らの経験が何かのきっかけになってくれれば、これほど嬉しいことはありません。
8:30 |
始業インドネシアは渋滞が多く、公共交通機関も遅れることが当たり前。定時に全員が揃っていることはまずありません。 |
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9:00 |
事務作業メールチェック、商談資料作成、ローカルとの打ち合わせを行います。 |
11:00 |
客先訪問、商談オンラインも活用しながら、課題のヒアリングや提案を行います。 |
12:00 |
昼食鶏肉は新鮮で、日本より美味しいです。インドネシア料理は脂っこいものが多く、30キロの体重増。帰国した時に「誰?」と言われてしまいました。 |
14:00 |
社内会議案件の進捗や課題を共有します。 |
16:00 |
メールチェック、報告資料作成お客様からの依頼確認と本社向けの報告資料を作成します。 |
17:30 |
終業インドネシアに駐在する多様な日系企業の方と交流することも、自らの視野を広げる貴重な出会いになりました。 |